映画 パーソナル・ショッパー ☆☆

■ PERSONAL SHOPPER 2016年 フランス 105分
             (センチュリーシネマ)
■ 監督 ケネス・ロナーガン
■ 脚本 ケネス・ロナーガン
■ 撮影 ジョディ・リー・ライプス
■ 出演 クリステン・スチュワート

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この映画を観終えてふと思い出した。
私のスポーツ仲間のある女性が語ったことである。

自分は暗い部屋で人影が動くのをよく見る。
それが近づいてくるので避けようとするが身動きできない。
金縛りになったようだった。
そういうことがあるのは自分は霊感が強いからだと思うの。
その人は仲間の皆にそう話した。

皆は半信半疑の表情で首を傾げた。
私も同じだった。
それは錯視ではないのかと疑った。

でも、霊感の強い人は本当に存在するのかも知れない。
この映画の主人公モウリーンのように。

死んだモウリーンの兄。
彼からのサイン。
それを期待して待っていたはずのモウリーンだったが・・・。


どれだけの観客があのような結末を予期したろうか。
あのラストは一体何を意味しているのだろうか。

WOWOW 狼は暗闇の天使 ☆☆☆

■ 原題「SALVO(サルヴォ)」 2013年 イタリア 106分
                         
(劇場未公開 WOWOW放映)
■ 監督 ファビオ・グラッサドニア
       アントニオ・ピアッツァ
■ 脚本 ファビオ・グラッサドニア
       アントニオ・ピアッツア
■  撮影 ダニエーレ・チプリ

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原題のSALVOとは、主人公でマフィアのヒットマンの名。

それを「狼は暗闇の天使」と邦題にしたのは妙訳だ。


それはさておき、
この作品の特徴は映像がとても暗いことだ。
始めはテレビの画面調節のミスかと思ったほどである。

シーンの長さも非ハリウッド的で軽い驚きを覚える。
しかし、徐々に画面から目が離せなくなった。
ストーリー展開の行方がしだいに気になりだす。

組織とどう折り合いをつけるのか。
少女をどうするのか。


全編が音楽を排した現実音だけで展開していく映画
だからこそ際立つ主人公の行動と表情。

観終えて(映画の堪能を味わった)と気づく異色の
作品。一見の価値を十分に備えた映画である。

映画 マンチェスター・バイ・ザ・シー ☆☆☆☆

■ MANCHESTER BY THE SEA 2016年 アメリカ 137分
                  (ミリオン座) 
■ 監督 ケネス・ロナーガン
■ 脚本 ケネス・ロナーガン
■ 撮影 ジョディ・リー・ライプス
■ 音楽 レスリー・バーバー
■ 出演 ケイシー・アフレック
       ルーカス・ヘッジズ
      
ミシェル・ウィリアムズ

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C・アフレックが素晴らしい!






映画 イップ・マン 継承 ☆☆☆

■ 「葉問3」 2015年 中国/香港 105分
        (センチュリーシネマ)
■ 監督 ウィルソン・イップ
■ アクション監督 ユエン・ウーピン
■ 脚本 エドモンド・ウォン
       チェン・タイリ
       ジル・レオン
■ 撮影 ケニー・ツェー
■ 音楽 川井憲次
■ 出演 ドニー・イェン
       マックス・チャン
      

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おそらく、「葉問3部作最終章」ということになるのだろうか。


50歳を少し過ぎたドニー・イェンは、相変わらず切れ
のよいカンフーアクションを見せる。そして妻想いの
人でもある詠春拳の達人を好演している。

この映画の印象はすがすがしい。
登場する悪役たちは非道卑劣な輩たちではなく、己

の肉体で勝負することに固執でもしているのかと思う
くらいある意味フエアな男たちとして描かれている。

マイク・タイソンが演じる不動産屋フランクにしても勝
負のルールは守るし、負ければきっぱり認める。

本当に不動産屋なのだろうかと疑いたくなるような
格闘狂のナイスガイなのだ。

いずれにせよ、葉問の妻ウィンシンの存在がこの映
画では大きい。

この映画がカンフー映画らしからぬ味わい深いラス
トシーンを持ったのもそれを示して興味深い。



神田松之丞ってきいたことある?

講談師神田松之丞はいい!

「歌太郎 松之丞 ふたり会」  5月13日(土) 名古屋栄能楽堂

半年くらい前だろうか。たまさか見たBS12番組「ミッドナイト寄席」
(二つ目の若手だけの番組)で、聴いたのが神田松之丞の講談だった。

正直、ひっくり返った。大声で笑った。話芸の迫力にくぎ付けにもなった。
涙が出るまで笑い、そして語りにぐいぐいと引き込まれ‥だった。
只者ではない。
目に力のある講談師。
ときには涼やかでときには冷酷で、激しく、温和でと目の表情が多彩。
また、汗を飛ばしての熱演ぶりは聴く人が思わず身を乗り出す語り口。
この人の講談を、実際に見たい!聴きたい!と思った。

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(写真は彼のブログ・HPより)

名古屋公演があることを、ほどなくチケットぴあで知った。
それが今回の名古屋栄能楽堂での「ふたり会」だ。
全席自由席だったが、運よく前から2列目の椅子に座れた。

松之丞の演目は「扇の的」と「お紺殺し」。
予想以上の面白さ、カッコよさ、凄味と可笑しみ。

(彼の語り振りは私には文字に出来ず割愛。実際に観て聴くしか仕方なし)
ともかく、堪能した!しびれた!とだけは言っておきたい。

次回の名古屋の見参は、8月11日(金)の大須演芸場だとか。
「旅成金」と銘打って、柳亭小痴楽、瀧川鯉八、神田松之丞の出演で
全席自由席だそうだ。

また松之丞を聴きける!と今からわくわくしている


DVD さすらい ☆☆☆☆

■ IL GRIDO(原題 「叫び」) 1957年 イタリア 102分
                  (TSUTAYA レンタル)
■ 監督 ミケランジェロ・アントニオーニ
■ 脚本 エンニオ・デ・コンチーニ
       エリオ・バルトリーニ
       ミケランジェロ・アントニオーニ
■ 撮影 ジャンニ・ディ・ヴェナンツォ
■ 音楽 ジョヴァンニ・フスコ
■ 出演 スティーヴ・コクラン
       アリダ・ヴァリ
              ドリアン・グレイ
        
ベッツィ・ブレア

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北イタリアを東に流れるポー川の流域。

妻となるはずだったイルマから別れを告げられた労働者アルド。
娘とさすらう男の寒々とした姿。

アルドは昔の女からガソリンスタンドの女へ、そして別の若い女へと。
しかし、またさすらいへ。

閉鎖中の工場の鉄塔。
イルマの叫び。

アルドの求めたものは何だったのだろう。
イルマの求めたものは何?

男にとって女とは。

女にとって男とは。
 
アントニオーニが没して10年めの7月がもうすぐ来る。

 

NHK BS 夏の庭 ☆☆☆

■ The Friends 1994年 113分 (NHKBS 放映)
■ 監督 相米慎二
■ 原作 湯本香樹実
■ 脚本 田中陽造
■ 撮影 篠田昇
■ 音楽 セルジオ・アサド
■ 出演 三國連太郎
       坂田直樹 王泰貴 牧野憲一

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相米慎二監督の才気が随所に光る好編。


トップシーンは、雨の中の少年サッカー試合。
相米流の長回し撮影は、映画の中に観る者を徐々に誘う。

仲良し三人組も悪くはないが、彼らに時々まとわりつくカメラ
小僧が可笑しい。
あのキャラクターは相米慎二の投影かも知れないし、この
映画製作に係わった映画人たち全員のそれかも知れない。

相米映像ワールドのきらめきが眩しい。
たとえば、少年たちが井戸を覗き込むショット。
たとえば、古香弥生(淡島千景)がいっしゅん正気にもどるショット。
たとえば、喜八(三國連太郎)の廃屋を掃除していくショット。
そこには、映画の冒険が確かにあるのだ。



DVD 味園ユニバース ☆☆☆☆

■ 2015年 103分
■ 監督 山下敦弘
■ 脚本 菅野友恵
■ 撮影 高城風太
■ 音楽 池永正二
■ 出演 渋谷すばる
       二階堂ふみ
       康すおん

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主演の二人の存在感が私たちを圧倒する。

山下敦弘の演出は怖いほどに生々しい。

その生々しさの中に
人間という生きもののしぶとさと、哀しみと、
自暴自棄さと、自分を見出す力強さを描いている。

山下敦弘は健在である!