映画 暗殺 ☆☆☆

■  2015年 韓国 139分 (シネマスコーレ)
■ 監督 チェ・ドンフン
■ 脚本 チェ・ドンフン
       イ・ギチョル
■ 撮影 キム・ウヒョン
■ 音楽 チャン・ヨンギュ
       タル・パラン
■ 出演 チョン・ジヒョン
       イ・ジョンジェ
       ハ・ジョンウ   

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脚本         ☆☆☆
アクション演出 ☆☆☆☆
演技       ☆☆☆
美術       ☆☆☆☆

抗日レジスタンスの暗殺者たちの活躍を描き、
緊迫する襲撃シーンのテンポがよい。

スター俳優を使った娯楽作品としての出来は上。
でも、2時間を越えると、ドラマの緊張は続かない。

韓国独立後の裁判以降まで物語を引っ張ることは
さて、よかったのか、どうか…。

娯楽映画としては、婚礼披露会場での銃撃戦で終え
る方が強い印象を与えただろう。

しかし、そうしなかった。
最後のエピソードを加える意味は何か。

私欲のために日本国の犬となり、同胞を裏切った売国奴
の男への報復を描いたラストエピソード。

倭寇の襲来、秀吉の朝鮮侵略、日本帝国主義政府に
よる併合など、日本国による残虐行為への恨みは今の

韓国の若い映画人にも残っているのかも知れず、韓国
の観客の抱く「日本への恨」に報いるエンドにする必要
があったのかもしれない。

実際のところ、この映画を観た韓国の人たちはどんな感
想を抱いたのか。聴いてみたい気がする。

「日本国」「日本軍」を描いた韓国映画は日本の観客には
つらい。「面白いアクション映画だった」とだけではすまな
い複雑な気分になってしまうから…。


DVD こうのとり、たちずさんで ☆☆☆☆☆  

■  TO METEORO VIMA TOU PELARGOU 1991年
   ギリシャ/フランス/スイス/イタリア 142分

■ 監督 テオ・アンゲロプロス
■ 脚本 テオ・アンゲロプロス
       トニーノ・グエッラ
       ペトロス・マルカリス
■ 撮影 ジョルゴス・アルヴァニティス
       アンドレアス・シナノス
■ 音楽 エレニ・カラインドロウ
 出演 マルチェロ・マストロヤンニ
       ジャンヌ・モロー
       グレゴリー・カー
     
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“ 自由になろうと 国境を越えてきたのに
  別の国境で がんじがらめだ ”


日本という島国に暮らす人間には 実感することの
難しいギリシャ近隣の人々の状況や意識。

しかし、アンゲロプロスの圧倒的な映像を通して
その理解の入り口には立てる気がする。

欧州各国が直面している移民問題のジレンマの
トンネルは、まだ暗く長いままである。


“ いくつ国境を越えれば 故郷に着くのだろうか ”


アンゲロプロスの映像がとにかく素晴らしい。
国境の駅の凍て付いたシーン、川を隔てて行わ

れる婚礼シーン、修理工の一群が電柱に取り付
いたラストシーンなどは忘れることができない。


DVD 台風クラブ ☆☆☆

■  1985年 96分
■ 監督 相米慎二
■ 脚本 加藤裕司
■ 撮影 伊藤昭裕
■ 音楽 三枝成章
■ 出演 工藤夕貴 三上祐一

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中学三年の夏の日。
大人には狂態のようにも見える校内での乱痴気騒ぎ。

さて、己の中三の夏はどうだったか。
その行動や精神状態は…。
そんなことを思い起こさせる映画。

相米は一瞬の夏、そして永遠の夏となる1ページ
を生々しく描いた。その驚くほどのエネルギー!

映画 セトウツミ ☆☆☆☆

■ 2016年 75分  (ミッドランドシネマ2)
■ 監督 大森立嗣
■ 原作 此元和津也
■ 脚本 宮崎大
       大森立嗣
■ 撮影 高木風太
■ 音楽 平本正宏
■ 出演 池松壮亮
       菅田将暉 

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高校2年生の瀬戸と内海。
放課後に川べりで喋る。喋る。


瀬戸役は菅田将暉、実年齢23歳
内海役の池松壮亮、同26歳。

二人は、いかにも、という高校生を好演。
さすがに今を時めく生きのいい若手俳優だ。

大森の演出は対話の面白さを上手くとらえて
飽きさせない。

どのエピソードも笑いの中に青春の真実がある。
「夏休みがいつまでも終わらなければいいな」

75分というちょうどいい長さ。
音楽の使い方も巧みな映画。


映画館の観客には女子高校生のグループ
が何組かいたが、いずれもよく笑っていた。


彼女たちも二人に共感をもったのだろう。
確かに共感できる映画だった。

WOWOW ジョン・カーペンターの要塞警察 ☆☆☆☆

■ 原題 ASSAULT ON PRECINCT 13
   (「
13警察管区での襲撃」の意か?)
   1976年 アメリカ 90分

■ 監督 ジョン・カーペンター
■ 脚本 ジョン・カーペンター
■ 音楽 ジョン・カーペンター

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日本では劇場未公開の、B級映画感にあふれる
感激のサスペンスアクションである。

じわじわと窮地に陥る人間たちの不安感をあおる音楽。
不気味さをたたえた襲撃者たちの姿。
面白い脚本!

金とCGを使って作り続ける空疎な最近のハリウッド
映画製作者らは、カーペンターの爪の垢でも煎じて
飲む必要があるのではあるまいか。



WOWOW 雪の断章 情熱 ☆☆☆

■ 1985年 100分
■ 監督 相米慎二
■ 
原作 佐々木丸美
■ 脚本 田中陽造
■ 撮影 五十畑幸勇
■ 
主演 斉藤由貴 

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設定の不自然さや、魅力に欠ける男たち等を
差し引いても、この映画には観る者を惹きつけ
るものがたくさんある。


どうやって撮ったのだろう!?
雪降る家々の冒頭の場面。
長い長いワンカット。

どう思いついたのだろう!?
疾走するバイク。
その後部座席で仰向になる少女のショット。
流れる地面に触れそうな頭。
顔のアップを長々と映し続けるワンカット。

どれも映像による映画の冒険。

少女が見せる様々な表情に、観る者ははっとし、
ときにはどきりとする。

相米慎二は、若い生き物の姿を、生々しいほど自然
に描く。上手いなあと感じ入ってしまう。

相米慎二の映画には映像の輝きがある。



DVD 跳んだカップル ☆☆☆☆

■ 1980年 122分
■ 
監督 相米慎二
■ 原作 柳沢きみお
■ 脚本 丸山昇一
■ 撮影 水野尾信正
■ 
出演 鶴見辰吾 薬師丸ひろ子

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新人の主役二人の動きが若さにあふれ
まぶしいほどの初々しさが感じられる。

設定のリアリティは薄く、せりふに生硬さ
はあるけれど、若者特有のエネルギーが
フィルムに定着できている作品だ。

はっとするような魅力的な動きや表情が
辰見にも薬師丸にもある。確かにある。

こんな監督第1作目を作った相米慎二32歳。
面白い才能を持った人だ。

消しゴムはんこ 信長 龍馬(コースター)

  

  歴史上の人を消しゴムで彫り、コースターを作った






          信長のコースター 

   信長の表情は一体何を考えているのか  

   160714 コースター 信長
 
  よく知られた肖像画をもとに、消しゴムに彫る。
   裃を翡翠色にするため、二つのはんを作る。
   ズレないように重ね押すのには練習が必要。
 (市販の無地白色のコースター 直径9cm 使用)

       


        龍馬のコースター

龍馬のはるかなるまなざしは何を見つめたのか


  
160714 コースター 龍馬

  有名な龍馬の写真をトレースし、消しゴムに彫る。
  「信長」よりは短い時間で作れて、押すもの容易。






   

DVD ゲームの規則 ☆☆☆

■ LA REGLE DU JEU 1939年 フランス 106分
■ 監督 ジャン・ルノアール
■ 脚本 ジャン・ルノアール
■ 撮影 ジャン・バシュレ
■ 音楽 ロジェ・デゾルミエール
■ 出演 マルセル・ダリオ ジャン・ルノワール
      
ノラ・グレゴール ローラン・トゥータン

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第二次世界大戦が近づくフランス。
その上流階級の人たちが夢中になるゲーム。

登場人物の微温的な思い付きや、享楽的な
恋愛にうつつをぬかす生態を悠然と描く監督
ルノアール
の演出はすばらしい。

虚実に身を任せる危うさ。

ラストシーンの人々の動く影は、戦争に駆り出
される人間の行進のように私には感じられた。






DVD 女だけの都 ☆☆☆

■ 原題 LA KERMESSE HEROIQUE(英雄的な祭り)
                1935年 フランス 114分 
■ 監督 ジャック・フェデー
■ 脚本 ジャック・フェデー  シャルル・スパーク
■ 撮影 アリ・ストラトリング 
■ 音楽 ルイ・ベイツ
■ 
出演 フランソワーズ・ロゼー ジャン・ミュラー

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男を揶揄した艶笑劇とでも云えばよいのか。

男たちのドタバタと、女たちの肝っ玉ぶりが誇張して
描かれる。

フランソワーズ・ロゼーの怪演ぶりも空回りの態で、
「外人部隊」での輝きは、この作品では感じられない。


DVD 外人部隊 ☆☆☆☆

■ 原題 LE GRAND JEU(大物) 1933年 フランス 120分
■ 監督 ジャック・フェデー
■ 脚本 ジャック・フェデー シャルル・スパーク
■ 撮影 ハリー・ストラドリング
■ 音楽 ハンス・アイスラー
■ 助監督 マルセル・カルネ  シャルル・バロワ
■ 出演 マリー・ベル  ピエール・リシャール
        フランソワーズ・ロゼー

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人の生は、運命の糸に操られるように…。