映画 山河ノスタルジア ☆☆☆

■ 山河故人 MOUNTAINS MAY DEPART 2015年 125分
          中国/日本/フランス  (ミリオン座)

■ 
監督 賈樟柯(ジャ・シャンク―)
■ 脚本 賈樟柯
■ 撮影 余力爲(ユー・リクウァイ)
■ 音楽 半野喜弘
■ 出演 趙濤(チャオ・タオ)

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鋭い指摘と哀惜
それがジャ・ジャンク―映画の魅力だ。

中国人はどこへ行くのか。
山西省からオーストラリアへ。

言葉も生活習慣も人間関係も
変わってしまうのか。

人の面影は、時空は変わろうとも
残された風景の中で追懐できる。


映画 殿、利息でござる ☆☆☆

■ 2016年 松竹 129分 (ミッドランドシネマ名古屋空港)
■ 監督 中村義洋
■ 原作 磯田道史
■ 脚本 中村義洋 鈴木謙一
■ 撮影 沖村志宏
■ 音楽 安川午朗

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実話というのがこの映画の面白さだ。

紆余曲折を可笑しく描き、憎まれ役も登場させて
2時間余のドラマとして綴っている。

出来すぎた話ではある。
笑いと涙を出させすぎる話でもある。

しかし、世の中こうだと良いのだ、とする作り手
たちのユートピアは明確で潔い。

でも、中村監督作品では「
ジャージーの二人」や
「アヒルと鴨のコインロッカー」などの路線が真骨

頂だと思う。
それを次回は期待したい。

89年前の映画 その断片の7分

5月19日
千葉で産まれた孫に会いに行ったついでに寄った
東京国立近代美術館フィルムセンター
7階の展示室。

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流れていた映像資料
1927年製作「忠治旅日記」の
第三話「御用編」の復元フィルム
長さ約7分。

観る目が釘付けの7分。
大河内伝次郎演じる忠治の末期の凄さ
斬り刻まれながら忠治を守る乾分の献身
凄惨で異常な美しさを放つ伊藤大輔の演出
大いに驚く。

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昨年名古屋シネマテークで3日間
の短期上映された「忠治旅日記」を
都合が付かず観逃したが、今日そ
の7分の片鱗を観ることができた。
凄い映画。

 

誕生印 四人めの孫


            「莉雄」(りお)

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  5月6日に誕生した孫(男)の名 である。
  なぜ、「りお」と名付けたか。

  親の話によれば、
  旅行したことのあるスペインが好きで、
  第1子(女)の名を、スペイン語で「月」を意味する
  (Luna・るな)にしたいと考え、「瑠奈」の漢字を当
  てた、という。

  今度の第2子は男の子だった。
  「川」がふさわしいと思い巡らし、
  それを意味する(rio・りお)「莉雄」と名付けた、と
  のことだ。

  
孫の誕生印をほるのは、これで4度目である。
  何れの名にしても、四人とも
  幸せな人生を歩んでほしいと、切に願う。




DVD 暗殺の森 ☆☆☆☆

■ IL CONFORMISTA(原題「体制順応主義者」)
   1970年 イタリア/フランス/西ドイツ 115分
■ 監督 ベルナルド・ベルトルッチ
■ 原作 アルベルト・モラヴィア
■ 脚本 ベルナルド・ベルトルッチ
■ 撮影 ヴィットリオ・ストラーロ
■ 音楽 ジョルジュ・ドルリュー
■ 
出演 ルイ・トランティニャン

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ベルトルッチの映画はこれまで4作品を観たに過ぎない。

「ラストタンゴ・イン・パリ」「ラストエンペラー」はリアルタイ
ムの映画館で、「殺し」「シェルタリング・スカイ」は最近に
なってDVDで観た。

「暗殺の森」は5本目。
素晴らしい映画!
ベルトルッチを見直した。

映画 風の波紋 ☆☆☆☆

■ 2015年 99分 (名古屋シネマテーク)
■ 監督 小林茂
■ 撮影 松根広隆
■ 編集 秦岳志
■ 録音 川上拓也
■ 音響 菊池信之

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このような生活があることの驚き。

このような農村は30年後にもあるのだろうか。

はっとするような美しいきらめきをもったショットと

生活が息づく様をとらえた確かな録音とが

人がもつ時間の流れを映し出す。

映画 オマールの壁 ☆☆☆☆

■ 原題OMAR  2013年 パレスチナ 97分 (名演小劇場)
■ 監督 ハニ・アブ・アサド 
■ 製作 ハニ・アブ・アサド
■ 脚本 ハニ・アブ・アサド

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紛争の地パレスチナに生きる青年オマールの話。

監督は「パラダイス・ナウ」のハニ・アブ・アサド。

イスラエルとの和平・独立交渉の難航。
イスラエル秘密警察の取り締まりに対する報復。
検挙、拷問、拘留、懐柔、分断。

映画はドキュメンタリーかと思われるほどの映像で
パレスチナの窮状と人間不信の現実を描く。

猿を捕まえる方法を知っているか。
轟く銃音。
暗転する画面。

30人ほどの観客は長々と続く無音のエンドロール
を前にして、身動きできないままに画面を凝視する
ほかはなかった。

Morocco スケッチ帳 (後半)

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     旅で見た人たち  モロッコスケッチ帳 
             
                後半

          
(クリックすると拡大します)
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      モロッコでロケした映画については別項    

         

Morocco スケッチ帳

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  旅で見た人たち モロッコ スケッチ帳

              (クリックすると拡大します)
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           (ここまで前半 後半次回 )

映画 ボーダー・ライン ☆☆☆☆

■ SICARIO 2015年 アメリカ 121分 (センチュリーシネマ)
■ 監督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ
■ 脚本 テイラー・シェリダン
■ 撮影 ロジャー・ディーキンス
■ 音楽 ヨハン・ヨハンソン
■ 出演 エミリー・ブラント ベニチオ・デル・トロ 
       ジョシュ・ブローリン

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「灼熱の魂」を監督したヴィルヌーヴの最新作は
またしても、厳しい現実の提示だった。


いったい麻薬組織の壊滅などできることなのだろうか?

悪徳警官を拘束しても
たとえ麻薬王を殺害しても
彼らに替わる者たちが必ず現れる。
つまりは組織は蘇生し拡大する。

半ばそう知りつつも、取り締まる側の者たちはあらゆる
手段を使ってその殲滅に血道を上げる。

脚本、撮影、音楽、そして演出が、その取り組みの凄ま
じさを抉り出す。

 

モロッコ映画紀行3 DVD シェルタリング・スカイ ☆☆☆

モロッコでロケした映画の三つめには「シェルタリング・スカイ」
を挙げたい。
 
■ THE SHELTERING SKY 1990年 イギリス 138分
■ 監督 ベルナルド・ベルトルッチ
■ 原作 ポール・ボウルズ
■ 脚本 マーク・ぺプロー  ベルナルド・ベルトルッチ
■ 撮影 ヴィットリオ・ストラーロ
■ 音楽 坂本龍一  リチャード・ホロウィッツ
■ 
出演 デブラ・ウィンガー  ジョン・マルコヴィッチ

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サハラ砂漠の美しさと過酷さを撮った映画と
して記憶されるべき作品。
砂漠のロケ地は
メルズーガ。

ただし、監督が描こうとした世界には、見る人
の評価は分れるだろう。
登場する人物の行動や考えに違和感を覚え
るか、そうでないか。
モロッコの地に留まろうする心情が理解でき
るか。そうでないか。

いずれにしても、この映画は「砂漠の国モロ
ッコ」のイメージを定着させるに十分だった。
それこそがこの映画の凄さ。





 4/8(金) 砂漠シーンが撮られたメルズーガで駱駝に乗る

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       4/7 夕陽を歩く       4/8 案内人と日の出を待つ
(遠くに見える建物はホテル)       (7時ころ)

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 あさひを受けて駱駝はゆく     ホテルでの朝食 



モロッコ映画紀行2 DVD 知りすぎていた男 ☆☆☆

■ THE MAN WHO KNEW TOO MUCH 1956年 アメリカ 120分
■ 監督 アルフレッド・ヒッチコック
■ 脚本 ジョン・マイケル・ヘイズ  アンガス・マクファイル
■ 撮影 ロバート・バークス
■ 音楽 バーナード・ハーマン
■ 出演 ジェームズ・スチュワート  ドリス・デイ

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ヒッチコックの巧みな作術が光るサスペンス映画。
上手いカット割り、適度なユーモア、観客をはぐらかすセンス。
そして、音楽を効果的に使う才気には脱帽の他ない。
トップシーンのオーケストラ。ドリス・デイの歌うケセラセラ。


さて、前半の舞台がモロッコのマラケシュである。
暑い気候やたかる蝿たちのなかでのロケだったらしいが
異国情緒あふれる市街地を生かして謎めいたドラマ作り
に成功している。
わたしが観たDVDに添付されているロケシーンのヒッチ
コックは、いかにも西洋の紳士らしくネクタイ姿で演出を
しているのも興味深い。

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わたしたちはマラケシュに4泊した。
歩き回っても尽きることのない興味のある町。
そこに馴染み、堪能し、食べた。

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全くの偶然だったが、マラケシュでの1日目(4/9土曜日)の
夕食をとるために入ったレストランが、映画「知りすぎていた
男」のロケで使われた店だった。

映画では、食文化の違いに戸惑うスチュワートの演技で
笑いを誘うシーンとして使われている。
また同時に、事件に係わる人物たちがさりげなく、スチュ
ワート夫妻に接近してくる場所として設定されている。

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店の名は「ダール・エッサラーム」。
フナ広場に近く、17世紀の宮殿として使われた建物
だった。ヒッチコック映画のロケに使われた店だった
ことは旅行を終えてから、初めて知った。

なるほど室内は豪華だ。
ベルベル人の衣装を着た奏者の生演奏、午後10時
からはベリーダンスのショーが始まった。

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午後8時頃のダール・エッサ  左の男は頭をぐるぐると回しな
ラームの室内。9時頃になる   ながら演奏するため写真では
と客で満席となった。         ぶれて写った。

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   ベリーダンス・ショー        レストランの入口