映画  ジェラシー ☆☆☆

■ LA JALOUSIE 2013年 フランス 77分(名古屋シネマテーク)
■ 監督 フィリップ・ガレル

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映画 誰よりも狙われた男 ☆☆☆☆★

 A MOST WANTED MAN 2013年 アメリカ/イギリス/ドイツ
         122分 (TOHOシネマズ 名古屋ベイシティ)
■ 監督 アントン・コルベイン
■ 原作 ジョン・ル・カレ
■ 撮影  ブノワ・ドゥローム
■ 音楽  ヘルバート・グリューネマイヤー 
■ 出演 
フィリップ・シーモア・ホフマン  ウィレム・デフォー
       ロビン・ライト  グリゴリー・ドブリギン  ニーナ・ホス
 
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国際指名手配中のチェチェン人青年をめぐっての諜報
活動リーダーのギュンターを演じるホフマンが素晴らしい。

狙った獲物をいかに確保して有効に利用できるか。
ホフマンの目付きや声、仕種は、忍耐力を秘めた意思と
孤独感を体現し、ハンブルグでのドラマに現実感を与え
ている。

平和のために!
正義の下に!
その願いと思惑を絡めて繰り広げられる各国の諜報駆け引き。
「裏切りのサーカス」の原作者ジョン・ル・カレの小説「A MOST
WANTED MAN」を得て、監督、他の出演者のよさも見逃せな
い映画になっている。


 



映画 郊遊 ピクニック ☆☆☆☆

■ STRAY DOGS 2013年 台湾/フランス 138分
               (名古屋シネマテーク) 
■ 監督 ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)
■ 脚本  ドン・チェンユー
               ツァイ・ミンリャン 
               ポン・フェイ
 撮影 リャオ・ペンロン 
       ソン・ウェンチョン  


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強烈な映像の断片が、観る人の脳の奥深くに焼き付く。
ただし、観た後の疲労感はかなり残る。


登場する3人の女と、親子との不可解な関係。
リアルな台北の風景とアブストラクトな部屋の内装との違和。
極めつきは、常識はずれのワンカットワンシーンで観客は我
慢の限界を試される趣向。

男がキャベツを抱擁し、そして憎悪を滾らせ食らいつき、果て
には慟哭するシーン。
弁当の鶏肉を頬ばり喰う顔の延々たるアップシーン。
強い風と雨の中で広告看板を持って立ち続けるシーン。
観ていてわたしは心がふるえた。
そして体力も消耗した。


映画館を出てくる人たちは無言。
他の人も体力を消耗したのだと思う。

(あるいは深い感動 あるいは戸惑いの故か)

京都小旅行 10月21・22日

※※ 秋の京都で宿坊に泊まる旅 ※※

朝の勤行を体験し、加えて長谷川等伯・久蔵の国宝
壁画の特別観覧
が出来る宿坊がある。智積院である。

ネットで申し込めるのだが、宿泊希望者が極めて多く
予約がなかなか取れないことでも有名なお寺なのだ。

その宿泊が実現した。

2~3ヶ月前に予約が取れた智積院での宿泊日が
10月21日になった。それに合わせて旅行すること
にし、御所と修学院離宮にも予約を入れた。
幸運にも、翌日には時代祭り行列が開催される日
でもあった。

21日(火)曇り 自動車で出発。名神高速で京都入り。

午後3時 京都御所(案内員付で60分コース)
承明門。奥は紫宸殿。
宮内庁の警護は堅く、機動隊員のように屈強そうで、
一見ソフトな印象で、用心深い目をした警務員が終
始付き添っての見学だった。
    
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午後5時半 智積院
日が沈んだ境内の木立
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22日(水)曇り・小雨 
午前6時 智積院金堂
朝勤行は約1時間
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(この写真は智積院HPより)

続いて明王殿で護摩供法要
30分
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(この写真も智積院HPより)

その後、長谷川等伯・久蔵父子の楓・桜図
見学。圧巻!国宝にて撮影禁止のため画像なし。

午前10時 修学院離宮
(案内員付で80分コース)
(宮内庁が管理のため警護員が付き添う。不審者、不審物への警戒意識が高い)
17世紀の後水尾上皇の日帰り山荘。
写真は浴龍池。これからの紅葉期はいっそう美しい
ことだろう。
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午後0時30分 時代祭行列
出番を待つ人と馬 (御所外苑)
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町屋の二階からも綺麗所が見物を
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      行列人数は約2000人。

今年は、出発直前に馬から振り落とされて負傷した人が
いたらしい。そう言えば、救急車が1台、行列の横の道路
を走っていたのを見たが、あれはその事故に関係があった
のだろう。

映画 ジャージー・ボーイズ ☆☆☆☆★

■ JERSEY BOYS 2014年 アメリカ 134分
         (ミッドランドシネマ名古屋空港)
■ 監督 クリント・イーストウッド
■ 脚本 マーシャル・ブリックマン  リック・エリス 
■ 撮影 トム・スターン 
■ 主演 ジョン・ロイド・ヤング  

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イーストウッド監督の手腕に脱帽!

映画 レクイエム 最後の銃弾 ☆☆☆

■ 掃毒 2013年 中国/香港 134分 (シネマスコーレ)
■ 監督 ベニー・チャン 
■ アクション監督 ニッキー・リー  
■ 脚本 ベニー・チャン マンフレッド・ウォン リン・チーマン
■ 撮影 アンソニー・プン
■ 出演 ラウ・チンワン  ルイス・クー  ニック・チョン

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香港犯罪アクション映画を牽引する役者三人の
主演する映画が封切られると知って、ファンとし
ては見逃すことはできない。そう思って映画館に
行った。

映画は若いころの友情で結ばれた三人の警察官の
生き方が、香港・マカオ・バンコクの街を舞台に過激
な銃撃戦を絡ませながら描かれる。

うねるように続く切り立った断崖で繰り広げられる撃
ち合い場面は、あっとおどろくような迫力があった。
映画館に足を運んでよかった!
よくぞこんなロケ地を探してきたものだと感心した。

しかし、アクション映画としてのスピード感が乏しい。
場所や役者は揃ったのだが、本筋に絡まない余分な
もの-例えば家族や回想-などをあれもこれもと取り
込みすぎた脚本のせいなのだろう。演出までもがクー
ルさを失ってしまったようだ。
アクション映画は、すべからく90分程の尺にと切に願う。

  

映画 リスボンに誘われて ☆☆☆☆★

■ NIGHT TRAIN TO LISBON 2013年 
   ドイツ/スイス/ポルトガル 111分 (ミリオン座) 
■ 監督 ビレ・アウグスト
■ 原作 パスカル・メルシエ
■ 脚本 グレッグ・ラター   ウルリヒ・ヘルマン

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スイスのベルンからポルトガルのリスボンに向かう列車
に乗ったとき、ライムントはすでに、今までの人生から別
の人生に踏み出していたのだ。

独裁政権下にあったポルトガルの出来事を知ることで、
強烈に生きた人たちに会って話すことで、それは決定
的になる。

ミステリアスな展開と、哲学的な自問と、愛の葛藤とが
溶け合った美しい映画だ。


映画 イーダ ☆☆☆☆

■ IDA 2013年 ポーランド 80分 (名古屋シネマテーク)
■ 監督 パヴェウ・パヴリコフスキ
■ 脚本 パヴェウ・パヴリコフスキ レベッカ・レンキェヴィチ 
■ 
撮影 ウカシュ・ジャル リシャルト・レンチェフスキ

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移動することを決してしないカメラは、人物を画面の
中心から外れた位置に必ず配するという凝ったモノ
クロールの映像。

それは、おそらく1962年頃を示すのにふさわしい
同時代の映像をなぞらえつつ、しかも深い詩的な雰
囲気を与えながら、イーダが生活する修道院内での
戒律の厳格さを観る者に感じさせずにはおかないが
ためだったのだろう。

冬の日にイーダがヴァンダとともに己の過去を知る短い旅。

林の中の凍土の黒さ冷たさと、ヴァンダの残したレコードを
後にしたイーダはどこへ。

カメラは突然に移動し、躍動する。

イーダは修道女になるのだろうか。それとも…。
観客は彼女の結論をうかがい知ることさえできないままに…。

 


映画 アンナプルナ南壁 7,400mの男たち ☆☆☆☆

■ PURA VIDA - THE RIDGE 2012年 スペイン 81分
                        (
名演小劇場)
■ 共同監督 パブロ・イラブル  ミゲルチョ・モリナ

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またも、美しいドキュメンタリー映画を観た。

2008年、7400mのヒマラヤで高山病にかかった
登山家イナキの救出に集まった登山家らの真実。

このフィルムの魅力は、救出劇の再現という方法
ではなく、当時集結した各国の登山家たちのいま
現在の姿-日常生活、仕事、考え方、鍛錬の様子
等-を活写することで、生死を賭けることの意味を
問おうとする発想だ。 

発想だけではない。
作り手たちは、登山家を支えるキャンプシェフのネ
パール人の家族生活や、緊急の連絡を取り続ける
友人、必要な装備を即座に手配するカトマンズの男
の姿までもフィルムに収める。
対象を過たない的確さも素晴らしい。

世界的高峰の登山に関心の薄い私たちにも、この
フィルムのもつ輝きは、映像の美しさとともに、ストレ
ートに伝わってくる。