2012年11月30日 奈良から京都、そして守山へ

11月30日 午前は晴れ、または薄曇り

[E:camera]白毫寺→奈良市写真美術館(入江泰吉作品)→[E:camera]岩船寺→

[E:camera]浄瑠璃寺→佐川美術館(樂吉左衛門作の現代茶室見学)

 

am8:55   [E:camera]白毫寺

□ 石 段                       □ 境 内

02     01

 

□ 朝ひがさすころ                 □ 白壁に映えて

03     04

 

am10:50  [E:camera]岩船寺              □ 三重塔

02_2       01_2

 

am11:30  [E:camera]浄瑠璃寺

□ 屋根が水面に映って               □ 三重塔

01_3     02_3
                                   

2012年11月29日 奈良の秋

11月29日 曇り

志賀直哉旧居→[E:camera]新薬師寺→ささやきの小道→春日大社→

三月堂→二月堂→大仏池→東大寺ミュージアム(法華堂の天蓋公開中)  

pm12:30

  □ 新薬師寺の本堂              □ 新薬師寺の境内       

  十二神将はこの中に安置               紅葉が見頃        

2      Photo_2

 

     □ 隣接する南部鏡神社 

 3

     pm14:30   □ シカにモミジ 

 Photo

 

映画  声をかくす人 ☆☆☆☆

■ THE CONSPIRATOR (原題「共謀者」) アメリカ 122分 (ミリオン座)

■ 監督 ロバート・レッドフォード

■ 主演 ロビン・ライト

 1211282

リンカーン大統領の暗殺の共謀者として処刑されたメアリー・サラット。

映画は、彼女の名誉回復と、感情的で報復的な軍事法廷への批判を込めている。

史実に沿って、静かに訴えるように描写するR・レッドフォード監督の演出が光る。

                  *

邦題は、おそらく日本の多くの観客に受け入れられるように過剰な意訳がされ、

柔らかく叙情的な、文芸作品的曖昧さを与えられてしまっている。

しかし、原題と、映画の中身は、レッドフォード監督の真摯な哀悼の念を感じさせる。

                  *

日本映画ではまず描かれることの少ない、過去の人物の名誉回復を扱った重厚で、

誠実な作風の力作である。

映画 情熱のピアニズム ☆☆☆☆★ 

■ MICHEL PETRUCCIANI フランス/ドイツ/イタリア 103分 (名演小劇場)

■ 監督 マイケル・ラドフォード

■ 編集 イヴ・デシャン

 121118

いやぁ、面白いドキュメンタリー映画があるものだ!

              *

原題は、本編の主役、フランスの天才ピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニ。

情熱的でカリスマ性を有する、身長1メートルのピアノ奏者。

彼の音楽ドキュメンタリー映画である本作は、アーカイブ映像を用いながら、

陽気で型破りな音楽人間の魅力を、余すところなく伝えている。

奔放とも思える奏法が生み出す、美しいメロディ。

ぞくぞくするような音楽的なスリル感。

「ポスト・エヴァンス」とも云われる男の、

1999年に閉じられた36年の短い生涯…。

             *

この映画を思い出しながら、

いつか、名作との評判が高いCD「Pianism」を聴いてみたい…。

 

本日のはんこ 其の十二

 

     アリスの後すがた

  121127_web

     (53×25 ㍉)


DVD ザ・タウン ☆☆☆☆

■ THE TOWN 2010年製作 アメリカ 125分

■ 監督・脚本 ベン・アフレック

  121126

犯罪ドラマと、仲間や恋人との葛藤ドラマとが、巧みに絡み合った緊張感

のみなぎる作品である。

俳優アフレックが監督した、公開中の映画「アルゴ」の面白さに大いに驚

いたが、監督2作目の「ザ・タウン」も見応えがあり、彼は監督しての勝れ

た才能の持ち主であることがよく分かる。

1972年生まれのB・アフレック。

今後の監督としての活躍が、ほうんとうに楽しみな男である。

 

  
      

映画  シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語 ☆☆★

■ CIRQUE DU SOLEIL: WORLDS AWAY アメリカ 92分 

                          (ミッドランドシネマ・名古屋空港)

■ 監督・脚本 アンドリュー・アダムソン

■ 出演 シルク・ドゥ・ソレイユ 

 121125

シルク・ドゥ・ソレイユは、何と素晴らしいアクロバットを披露する集団であるのか!

流麗かつ驚異的な技と、美しい肉体をもった男女のダンサーたち。

スペクタクラーに展開する舞台装置と、緻密に計算され尽くした動きのタイミング。

「映画」でなく、「ライブ」で

「映画館」でなく、「ステージ」で 見たい。

この映画をみて、正直そう思った。

それほど、シルク・ドゥ・ソレイユそのものは、☆☆☆☆☆である。

              *

しかし、映画としては成功していない。

舞台をほとんどそのまま、映像に収めても、映画として成り立たないのは自明だ。

ましてや、わざとらしく物語仕立てにしても、

映像処理を駆使した編集を施しても、

「ライブ」には敵わないのは当然だろう。

かえってスペクタクルな舞台が陳腐化し、

シルク・ドゥ・ソレイユの世界から遠のくのではないか。

映画化するのであれば、完璧なパフォーマンスで魅了する彼らキャスト・スタッフ

の「舞台裏のドキュメント」を撮るべきだ。

それこそ、

シルク・ドゥ・ソレイユの本物のステージをみた観客にも、

私のような未来の観客にも、

彼らの本当の魅力と凄さ、伝えることになるに違いない。

 

 

 

 

本日のはんこ 其の十一

「本日のはんこ 其の十一」は、

「其の十」に続いて、

「不思議の国のアリス」の挿絵

(画・ジョン・テニエル John Tenniel)

を参考にして、作彫しました。

 121123_web 
      (70×55 ㍉)

本日のはんこ 其の十

          

          121121_web
               (60×30 ㍉)

映画 チャイニーズ・ブッキーを殺した男 ☆☆☆☆★ 

■ THE KILLING OF A CHINESE BOOKIE 1976年製作 アメリカ 134

                          (名古屋シネマテーク)

■ 監督・脚本 ジョン・カサヴェテス

■ 出演 ベン・ギャザラ メーダ・ロバーツ

 1211201

マフィアが絡む犯罪映画でも、カサヴェテス監督の手にかかると、泣けるような

愛の話になるから不思議である。

ベン・ギャザラ演じるクラブ・オーナーのコズモが、自信を喪失した芸人役のメー

ダ・ロバーツを励ます場面でみせる、泣けるような信頼と友情の様を見よ!

クラブのウエイトレスや、ストリッパーの女たちなど、クラブの仲間を紹介するコズ

モの忘れがたいほどの愛情あふれるシーンはどうだ!

メジャー映画にはない、カサヴェテス独特のシネマ・ワールドが堪能できる一編だ。

 

映画 その夜の侍 ☆☆☆☆

■ その夜の侍 119分 (センチュリーシネマ)

■ 監督・脚本 赤堀雅秋

■ 主演 堺雅人  山田孝之

1211171

復讐の暗い炎を灯し続ける中村。

轢き逃げ犯の木島。

二人を含め、登場する全ての人物たちが内包している孤独感…。

プリンを喰らい、包丁を隠し持ちながら生きる人間であれ、

他者を恫喝し、犯し、更に踏みつけて生きる人間であれ、

どうにも拭い去ることのできぬ虚無感…。

こびり付く焦燥感…。

登場人物たちの目つきが生々しく、鮮烈な印象を残すフィルムだった

 

本日のはんこ 其の九

         121116_web

   西洋の貴族は、公式の場で紋章衣を着用したと云われます。

   この消しゴムはんこで、そのことが分かるのはせいぜい、中央

   の人物が身に着けているライオンの紋章くらいでしょうか…。

       (フランス14世紀の「挿絵入り聖書」の一部を模刻)

大井平のもみじ

今年のもみじは、色があざやか。

愛知県稲武町の大井平は、見事な錦繍もよう。

 1211146 1211142

 

 1211141 1211145
  
写真をクリックすると、拡大されます。

どれも補正処理をしてませんが、発色は良好です。

(2012/11/14 13:20~13:25に撮影)

本日のはんこ 其の八

   121113_web

 

 「フランス大年代記」(1380年頃)の挿絵を参考に

 新たに原画を描き直して、彫ったものです

    (はんの大きさ 40×55 ㍉)

映画 こわれゆく女 ☆☆☆☆☆

■ A WOMAN UNDER THE INFLUENCE 1974年製作 アメリカ 145分

                             (名古屋シネマテーク)

■ 監督・脚本 ジョン・カサヴェテス

■ 主演 ジーナ・ローランズ  ピーター・フォーク

121113

夫婦の強烈な愛を描いた必見の傑作!

「鬼気迫る」演技とは、この映画におけるJ・ローランズのためにある言葉だ。

それほど、彼女の、精神の不安定が拡大し、狂気の世界に入り込んでいく妻を

演じる様は、迫真そのものである。

一方、妻を支えようとするP・フォークの夫ぶりも凄まじく、泣けるのだ。

リアルで、しかも豊かな内容と表現をもった映画を久しぶりに観た。

38年前のJ・カサヴェテス映画は、今も眩しいほどの輝きをもっている。


    

映画 黄金を抱いて翔べ ☆☆☆★

■ 129分 (MOVIX三好)

■ 監督 井筒和幸

■ 原作 高村薫

 121112_2

犯罪映画としてよくできている。

人物の履歴や、互いの因縁などに分かりにくい点はあるが、

殺気走った雰囲気が画面に表れており、井筒監督の演出が光る。

浅野忠信や妻夫木聡、そして、特に爆破工作員モモ役のチャンミンが役どころを

得て、物語を盛り上げている。

日本のクライムストーリーもなかなかよいと思わせる好篇だった。

 

本日のはんこ 其の七

          121112_web

            「青釉人物文タイル」

           (イラン19世紀)の意匠より

             (45×40 ㍉)


本日のはんこ  其の六

 

               121111_web
                  (45×45 ㍉)

DVD 中国娘 ☆☆☆☆ 

■ 中國姑娘 She,A Chinese 2009年製作 イギリス/フランス/ドイツ 98分

■ 監督・脚本 グオ・シャオルー(郭小櫓)

121111

山村から出てきた田舎娘の李梅(メイ)は、いつも面白くなさそうな顔をしている。

何かを求めているのだが、出会う男たちと一緒にいても、あらぬ彼方を見ている。

その表情はふてぶてしくて、寂しげで、直情的でもある。

この少女像が素晴らしい。

また、登場する男たちも、それぞれの生活感をにじませて、とても印象深い。

彼女の男遍歴を通しながら、中国の最下層生活者や、イギリスでの移住者の暮

らしぶりなどが、同時に明らかになる構成も見事だ。

そして、ラストシーンでみせる李梅の顔のクローズアップ。

その表情に何を感じ取るか…。

中国とイギリスで映画を学んだという若いグオ・シャオルー監督が

彼女に託しているものは何か…。

 

 

 

 

本日のはんこ  其の五

                12111001_2

            121110_web

             (55×30 ㍉)

本日のはんこ  其の四

                   

              121109_web
              
  (50×30 ㍉)    

本日のはんこ  其の三

             

            121108_web
              (57×33 ㍉)

本日のはんこ  其の二

 

                 121107_web

                  (50×23 ㍉)   

映画 桃(タオ)さんのしあわせ ☆☆☆☆

■ 桃姐 中国/香港 119分 (名演小劇場)

■ 監督 アン・ホイ

■ 撮影 ユー・リクウァイ

121107

いい映画だが、観ていて辛くなる映画というものがある。

「桃(タオ)さんのしあわせ」は、そんな映画に思えた。

                   *

桃さんだけでなく、老護院に入居させられている老人たちの来し方行く末が、

映画の終わるまで、気に懸かって仕方がなかった。

並のハートウォーミングな映画でない、ザラついた凄さ。とでも云うのだろうか、

現実の厳しさがスクリーンから伝わってくるのだった。

脚本も、演出も、俳優も、すぐれているのだろうが、何よりも画面・映像がそう

させている。つまり、撮影がすぐれていることがはっきりと分かる。

                   *

この映画は、明らかに露出過多で、フォーカスを深くした撮影がなされている。

それが、登場人物たちの姿や目つきを際立たせ、映画に生々しさを与えている。

何と思い切った撮影なのだろう。ユー・リクウァイというカメラマンは只者ではない。

この撮影でなければ、映画「桃姐」は、これほど深い感銘を与えなかっただろう。

 

 

本日のはんこ  其の一

            

 

               121106_web_2

                (50×23 ㍉)

映画 これは映画ではない ☆☆☆★

■ IN FILM NIST イラン 75分 (名古屋シネマテーク)

■ 監督・出演 ジャファル・パナヒ

 121105

反体制的な活動を理由に、20年間の映画製作禁止と、6年間の懲役刑が

言い渡されているジャファル監督の悶々たる日常風景がとても興味深い。

                  *

ただし、このドキュメンタリー映画(?)が、強烈なアピール性を持っている

作品かというと、一見首をかしげたくなる出来なのだ。

なぜなら、写し出されるものは、中途半端な映像の断片に過ぎないからだ。

                   *

中途半端な断片。

しかし、それこそが「これは映画ではない」のすぐれたところなのだ。

有能な監督に、こんな中途半端な、映画のまねごとしかさせないなんて。

監督の表現の自由を拘束している元凶は誰だ。それは許されることなのか。

イランの何という現況の酷さ!

断片とはいえ、観る者をそうした思いに引き込む深謀を秘めた映像でもあるのだ。

そこあるのはジャファル監督の強固で不抜な意志。

そして、照らし出されるのはイランの抑圧的な政治状況…。

「これは映画ではない」は、したたかな知謀を孕んだ確信的な「映画」なのかも

しれない。

 

DVD 達磨よ、遊ぼう! ☆☆☆ 

■ HI ! DARUMA 2001年製作 韓国 95分

■ 監督 パク・チョルグァン

121104

コメディ映画に、賞味期限というものはあるか。

この映画を観て、否応なく、そのことについて考えさせられてしまった。

              *

韓国本国での公開から約5年後、2006年5月に名古屋のシネマスコーレで

劇場公開された記録が残っている。

それに遅れること6年後の今日、DVDで観た私には、封切り当時に本国で人気

を博したという、このヒューマンコメディ映画の面白さは伝わって来なかった。

僧侶とヤクザが寺院で競う五番勝負のアイデアの面白さにも、

出演した役者たちのキャラクターの楽しさにも、

新鮮味をさほどは感じられなかった。

もし、封切り時である11年前に観ていたら、受け止め方は違っていたのか。

映画によっては、「鮮度」というものがあるのか。賞味期限があるのだろうか…。

映画を観るタイミングというのは、存外重要なのかも知れぬ、と思えてきた。