映画 ポエトリー アグネスの詩 ☆☆☆☆★

■ POETRY 韓国 139分 (名演小劇場)

■ 脚本・監督  イ・チャンドン

■ 私の採点 ☆☆☆☆★

 120229

 チャンドン監督独特の 不思議な風合いをもった映画だ。

 かっての作品である「オアシス」にも 「シークレット・サンシャイン」にも

 劣らない水準をもった出来映えで その才能に畏怖さえ覚えた。

 エンドロールが写し出されるあいだ中 いつまでも 聞こえる 川面のみず音が

 強烈な余韻を残す。

 

DVD 暗黒街の弾痕 ☆☆☆

■ YOU ONLY LIVE ONCE アメリカ 1937年 36分

■ 監督 フリッツ・ラング

■ 私の採点 ☆☆☆ 

Frt3080 

 

 

                                                      

                                                      

題名から ギャング映画だと思い込んでいた。

観たら そうではなくて 悲恋映画だった。

それも「頗る」付きの暗さをもった内容だった。

ラング監督の「死滅の谷」も 一種の悲恋映画とも云えるのだが それには

暗い内容ながらも 幻想的で 痛切で しかも輝くような異形の美しさがあった。

ところが、「暗黒街の弾痕」にはそれがない。

しかし、主役を演じた俳優の二人は印象に残る。

前科者を演じるヘンリー・フォンダ 当時32才。

3年後に「怒りの葡萄」、9年後に「荒野の決闘」 20年後に「十二人の怒れる男」

で主演し そして76才の「黄昏」が遺作となった。

前科者を愛する女を演じたシルヴィア・シドニーも27才と若い。

彼女の遺作は86才での「マーズ・アタック」。89才で没した。

ああ 映画は永遠なのだ…。75年も前に製作された映画をみて そう思う。

 

映画 ドラゴン・タトゥーの女(ハリウッド版) ☆☆☆☆

■ THE GIRL WITH THE DRAGON TATTOO アメリカ 158分 (MOVIX三好)

■ 監督 デヴィッド・フィンチャー

■ 私の採点 ☆☆☆☆

  120225_2

 2009年に公開された「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のリメイク版である。

 前作もずいぶん評判になったし、同じ原作なので、フィンチャーは ちょっとばか

 り損をしたのかも知れない。

 

 

DVD 或る殺人 ☆☆☆☆

■ ANATOMY OF A MURDER アメリカ 1959年 160分

■ 監督 オットー・プレミンジャー

■ 私の採点 ☆☆☆☆ 

 Anatomy_of_a_murder0

 読むかね?

 いえ 開廷をお願いします

 引っ掛かりました カエルみたいに

                                                        

160分の長尺だが、弁護人ジェームズ・スチュワートと 公訴局長ジョージ・C・

スコットとの駆け引きが、観る者を飽きさせない。

緊張と巧みなユーモアが見事に織り込まれ、裁判物の秀作と云うべき映画だ。

 

続きを読む »

映画 アニマル・キングダム ☆☆☆☆☆

■ ANIMAL KINGDOM オーストラリア 112分 (名演小劇場) 

■ 監督・脚本 デヴィッド・ミショッド 

■ 私の採点 ☆☆☆☆☆

 120222

 居場所を 見つけたのか

 

  

 

 最後まで目が離せないほどの緊張感に貫かれた映画だった。

 ジェイが祖母ジャニーンに体をよせるラストシーンが すぐれて暗示的である。

 ジャニーンの両手は ジェイの背を抱かず虚空で止まったまま終わるのだった。

 それが暗示するのは…。 

 

 

  

  

 

DVD 我が家の楽園 ☆☆☆☆

■ YOU CAN'T TAKE IT WITH YOU アメリカ 1938年製作 127分

■ 監督 フランク・キャプラ

■ 私の採点 ☆☆☆☆

  120220                      使い切れないほどの金を

 儲けてどうなるというんだ

 あの世までは持っていけない

 人生で大切なものは1つ

 それは友情だ

 全編が楽天主義で貫かれている。とても心地のよくなる映画だ。

  

 

 

DVD 狩人の夜 ☆☆☆☆★

■ THE NIGHT OF THE HUNTER アメリカ 1955年 93分

■ 監督 チャールズ・ロートン

■ 私の採点 ☆☆☆☆★

 120219_2

 日本での初公開が1990年という映画だが

 その事実も知らず今日まで未見の作品だ。

   殺人伝道師の不気味さと 映像の美しさと

 が渾然一体となった悪夢のようなフィルムで

 圧巻は 殺されて川の中でゆれる女の髪の

                           描写だ。あまりの素晴らしさに息をのんだ。

                           ほんとうに怖い映画だった。   

 

DVD 犯罪河岸 ☆☆☆★

■ QUAI DES ORFEVRES フランス 1947年製作 105分

■ 監督 アンリ=ジョルジュ・クルーゾー

■ 私の採点 ☆☆☆★

 Frt_2662

 犯罪映画はサスペンスだけが命ではない。

 それを教えてくれるのがこの映画だ。

 風采の上がらないピアノ伴奏者の夫

 彼を愛する二人の女

                        強面のベテラン刑事が醸す人情味

                        劇場の喧騒 部屋に立ち込めるタバコの煙

                        フランス路地裏に暮らす人たち

                        こんな滋味をもった犯罪映画も悪くない。

 

    

  

DVD 死神の谷 ☆☆☆☆☆

■ THE WEARY DEATH 死滅の谷(上映時の題名) 

                        ドイツ 1921年製作 96分 

■ 監督 フリッツ・ラング

■ 私の採点 ☆☆☆☆☆

 120214

 

  幻想的で独創的な映像をもつ傑作!

   

  

VHS 柔らかい肌 ☆☆☆☆★

■ LA PEAU DOUCE フランス 1963年 118分

■ 監督 フランソワ・トリュフォー

■ 私の採点 ☆☆☆☆★

 1

 33才のトリュフォー監督のセンスすばらしさ。

 撮影も 音楽も すばらしいのひと言に尽きる。

 みずみずしい感覚をもった彼が逝って28年…。

   

   

 

DVD ローラ殺人事件 ☆☆☆★

■ LAURA アメリカ 1944年製作 89分

■ オットー・プレミンジャー

■ 私の採点 ☆☆☆★

120210

 

 “ ローラが死んだ週末は忘れない。

   銀色に照りつける太陽は

    巨大な虫眼鏡のようで

    猛暑の日曜日だった ”

  

                                                             

このモノローグから始まる物語は だれがローラを殺したのか

という謎解き映画でありながら

その実は…

続きを読む »

DVD 突破口! ☆☆☆☆★

■ CHARLEY VARRICK アメリカ 1973年製作 111分

■ 監督 ドン・シーゲル

■ 私の採点 ☆☆☆☆★

 120209

 ドン・シーゲル監督の渾身アクション映画だ。

 CGなしの危険なシーンが連続する2時間に酔った。

 当時61才のシーゲル その活力は刮目に値する。

 この映画がいいのは ちょっとした端役の子どもや

 地方警官などに至るまで 全ての登場人物が生き

 ていることだ。これは 思わぬ発見だった。

おまけにうれしいのは 映画の雰囲気を盛り上げる音楽である。

資料を読むと 音楽担当はラロ・シフリンという人で 「ダーティー・ハリー」はもち

ろんブルース・リーの映画「燃えよドラゴン」や「M:i」テーマを作った人だと知った。

(佳いDVDを見る楽しみは、思わぬ事を発見したり 教えてもらったりすることなの

 だと 今更ながらそう思う)

 

DVD エヴァの匂い ☆☆☆☆★

■ EVA フランス 1962年製作 117分  

■ 監督 ジョセフ・ロージー  撮影 ジャンニ・ディ・ヴェナンツォ

■ 私の採点 ☆☆☆☆★

122027  

 エヴァ 君は

 美しくて

 残酷で

 不道徳で

 破滅的だ

 

 男を滅ぼしてゆくジャンヌ・モローのエヴァ役 その圧倒的魅力。

 そして、「81/2」を撮ったジャンニ・ディ・ヴェナンツォによるモノクロール

 撮影のなんと美しいこと!

  

映画 無言歌 ☆☆☆☆★

■ 夾辺溝 THE DITCH 香港/フランス/ベルギー 109分 (名古屋シネマテーク)

■ 監督 ワン・ビン(王兵)

■ 私の採点 ☆☆☆☆★

 120206_2

 「右派反動分子」の烙印を押された人びとの

 辺境の地にある強制労働収容所は「溝」だった。

 そこで起こるおそるべき飢餓生活を

 カメラは凝視する。いや、凝視し続ける。

そうなのだ。この映画のすぐれて素晴らしいのは、凝視し続ける点にこそあるのだ。

 

 

    

 
       

DVD 素晴らしき哉、人生! ☆☆☆☆★ 

■ IT'S A WONDERFUL LIFE アメリカ 1946年制作 130分

■ 監督 フランク・キャプラ 

■ 私の採点 ☆☆☆☆★

120202 “友こそが宝物だ

 翼をありがとう クラレンス”

 

 これは?                                                       

 ある親友からのプレゼントだ

 

 「素晴らしき哉、人生!」は 並のハートウォーミングな映画ではない。

 観る者にidentityを問いかける力を持っている映画でもある。